野球用語辞典

← 用語一覧に戻る

サイクルヒット

さいくるひっと

サイクルヒットとは、一人の打者が一試合の中で単打(シングルヒット)、二塁打ツーベースヒット)、三塁打スリーベースヒット)、本塁打ホームラン)の四種類の安打を全て記録することを指す。打順や順番は問わず、この四種類が揃えば達成となる。野球における個人記録の中でも極めて稀な記録であり、メジャーリーグでも日本プロ野球でも年間数回程度しか達成されない。特に三塁打は現代野球では非常に珍しい記録となっているため、サイクルヒット達成の最大のハードルとなっている。達成するには、長打力だけでなく足の速さや運も必要とされる。試合中に三種類の安打を既に記録している打者が最後の打席に立つ際には、観客の注目が集まり、達成すれば大きな拍手が送られる。歴史的には、多くの名打者がサイクルヒットを達成しているが、キャリア全体を通じて一度も達成できない強打者も多い。打者にとっては、一試合での多様な打撃技術を証明する象徴的な記録として高く評価される。