トレード
とれーど
トレードとは、球団同士が選手の所属権を交換する取引のことであり、チーム編成における重要な戦略手段である。日本プロ野球では、シーズン中のトレードは7月末の「トレード期限」までに行わなければならず、それ以降は原則として禁止される。トレードは金銭トレード(選手と金銭の交換)、選手トレード(選手同士の交換)、複数選手が絡む大型トレードなど、様々な形態がある。球団は、余剰戦力の整理、不足ポジションの補強、世代交代の促進などの目的でトレードを実施する。選手にとっては、新天地での飛躍のチャンスとなる一方、慣れ親しんだチームを離れる寂しさもある。FAとは異なり、トレードは球団主導で行われるため、選手の意向が必ずしも反映されるわけではない。ただし、一定の実績を持つ選手にはトレード拒否権が認められる場合もある。歴史的に見ると、トレードによって新しいチームで大活躍した選手も多く、球団の戦力構想を大きく左右する重要な制度となっている。トレード期限直前には活発な動きが見られ、ファンの注目を集める。