封殺

ふうさつ

走者が進塁義務のある状況で、その走者が到達しなければならない塁にボールが先に到達することでアウトにすることを指す。英語では「フォースアウト(Force Out)」と呼ばれる。最も一般的な封殺は、打者が打った打球が地上を転がるゴロの場合に、一塁に送球して打者走者をアウトにするケースである。また、一塁に走者がいる状態で打者がゴロを打った場合、一塁走者は二塁への進塁義務が生じるため、二塁へ送球して封殺することができる。封殺の特徴は、タッチの必要がなく、野手が塁を踏んでボールを持っていればアウトが成立する点である。これに対し、進塁義務のない走者は直接タッチしなければアウトにできない。ダブルプレーの多くは封殺を組み合わせたものであり、二塁での封殺から一塁への送球で打者走者も封殺する形が典型的である。封殺の概念は野球のルールの中でも基本的かつ重要なものであり、守備戦術の根幹をなしている。