野球用語辞典

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トリプルプレー

とりぷるぷれー

トリプルプレーとは、守備側が一連のプレーの中で3人の走者または打者走者を一度にアウトにする極めて稀なプレーを指す。英語では「Triple Play」と呼ばれ、日本語では「三重殺」とも表現される。野球のプレーの中で最も珍しい現象の一つであり、プロ野球でも年に1回あるかないかという頻度でしか発生しない。トリプルプレーが成立するには、無死で複数の走者が塁上にいる状態が前提となる。最も典型的なパターンは、無死満塁または無死一・二塁の状態で、打者がライナーまたは低いゴロを打ち、それを野手が捕球した後、塁を離れていた走者を次々とアウトにする場合である。例えば、ライナーを捕球してから塁に戻れない走者をタッチまたは塁を踏んでアウトにする連続プレーがある。また、内野ゴロフォースアウトを3つ連続で取るパターンもあるが、これは走者の判断ミスや守備側の完璧な連携が必要となる。トリプルプレーの発生には、走者の不注意な飛び出し、打球の運、守備側の卓越した判断力と連携が必要であり、これらの要素が偶然重なった時にのみ実現する奇跡的なプレーである。記録された際には野球史に残る名場面となることが多い。