併殺
へいさつ
併殺とは、守備側が一連のプレーの中で2人の走者または打者走者をアウトにすることを指す。英語では「Double Play」と呼ばれ、日本では「ダブルプレー」や「併殺打」とも呼ばれる。守備側にとっては一度に2つのアウトを奪える非常に効率的なプレーであり、攻撃側の得点機会を大きく減少させる。最も一般的な併殺は、無死または一死で走者が一塁にいる場面で、打者がゴロを打った際に発生する。典型的なパターンとして、遊撃手が捕球して二塁へ送球し、二塁手が一塁走者をフォースアウトにした後、一塁へ転送して打者走者もアウトにする「6-4-3」の併殺がある。この数字は守備位置を表し、6が遊撃手、4が二塁手、3が一塁手を意味する。他にも「4-6-3」「5-4-3」「3-6-3」など様々なパターンが存在する。また、三振と盗塁死を組み合わせた「三振ゲッツー」や、ライナーを捕球して走者が帰塁できずにアウトになるケースも併殺に含まれる。内野手の連携と素早い判断が求められる高度なプレーであり、二塁でのピボット動作や正確な送球技術が必要となる。試合の流れを大きく変える重要な場面となることが多く、守備側のチームワークを示す象徴的なプレーである。