ビデオ判定
びでおはんてい
ビデオ判定とは、審判の判定に対して、映像を使用して再検証を行う制度のことである。日本プロ野球では2010年から本塁打判定に限定して導入され、その後段階的に適用範囲が拡大されてきた。現在では、本塁打の判定、本塁でのクロスプレー、塁上でのタッチプレーなど、重要な局面での判定に適用されている。監督がビデオ判定を要求する「リクエスト」という制度が採用されており、各チームには1試合あたり2回のリクエスト権が与えられている。リクエストが認められて判定が覆った場合、リクエスト権は消費されないが、判定が維持された場合は1回分が消費される。審判団は別室のリプレー検証室で複数のカメラアングルから映像を確認し、明確な証拠がある場合のみ判定を覆す。この制度の導入により、誤審が減少し、判定の公平性が向上したと評価されている。一方で、判定に時間がかかることや、微妙な判定では映像でも明確にならない場合があるなどの課題も指摘されている。メジャーリーグでも同様の制度が導入されており、国際的な標準となりつつある。