先攻
せんこう
先攻とは、野球の試合において最初に攻撃を行うチームのことです。一般的に、ホームチームは後攻、ビジターチームは先攻となります。これは野球の伝統的なルールであり、ホームチームに最後の攻撃機会を与えることで、ホームアドバンテージを確保する意図があります。先攻チームは各イニングの表に攻撃し、後攻チームは裏に攻撃します。先攻と後攻にはそれぞれメリットとデメリットがあります。先攻のメリットは、最初に得点することで試合の主導権を握れること、相手投手の調子を早い段階で確認できることです。デメリットは、9回裏の攻撃がないため、同点で9回表を終えた場合でも反撃のチャンスがなく延長戦に突入すること、最終回に逆転のチャンスがないことです。統計的には、後攻チームの方がわずかに勝率が高いとされています。これは、最終回に必要な得点が明確にわかり、戦略を立てやすいためです。先攻チームが9回表にリードを奪えば、後攻チームは9回裏の攻撃で逆転を狙わなければなりません。逆に、後攻チームがリードしている場合、9回表で先攻チームが同点または逆転しない限り、9回裏の攻撃は行われません。この非対称性が野球の戦略的な面白さを生み出しています。