左翼

させき

左翼とは、野球における守備位置の一つで、外野の左側エリアを守る選手を指す。英語ではレフト（left field）と呼ばれ、守備番号は7番である。左翼手は本塁から見て左側のファウルラインから中堅手との境界付近までの広大なエリアをカバーする責任を持つ。右打者が多い野球では、引っ張った打球が左翼方向に飛ぶことが多く、長打性の打球への対応が重要となる。左翼手には強肩が求められる場面もあるが、比較的三塁への送球距離が短いため、外野の中では最も肩の強さが要求されない守備位置とされる。そのため、打撃力は高いが守備力や走力にやや課題がある選手が配置されることも多い。ただし、フェンス際の打球処理や飛球の追跡能力は必須で、特に左中間の深い位置への打球は判断力と機動力が求められる。日本のプロ野球では、左翼手として活躍した選手に金本知憲、福留孝介、筒香嘉智などがおり、打撃の中心選手としてチームを牽引してきた。左翼手の守備範囲の広さや判断力の良さは、チーム防御力を支える重要な要素である。