打順
だじゅん
打者が打席に立つ順番のことで、1番から9番(DH制では10番まで)までが設定される。打順の組み方はチームの得点力に大きく影響し、監督の戦術的判断が問われる重要な要素である。一般的に、1番・2番には出塁率が高く、走力のある選手を配置し、塁に出て得点機会を作る役割を担う。3番・4番・5番はクリーンナップと呼ばれ、長打力のある主軸打者が置かれ、ランナーを返す役割を果たす。6番・7番は中軸を補完する打者、8番・9番には投手や守備重視の選手が配置されることが多い。しかし、近年ではデータ分析の進展により、従来の常識にとらわれない打順の組み方も試みられている。例えば、最も優秀な打者を1番に置く「1番最強打者論」や、出塁率重視の打順編成などである。また、左右の打者を交互に配置して相手投手の投球を難しくする、特定の投手に対して有利な打者を上位に置くなど、対戦相手に応じた打順の変更も行われる。試合中の代打や選手交代によって打順は変化し、その判断も試合の行方を左右する。