野球用語辞典

← 用語一覧に戻る

出塁率

しゅつるいりつ

出塁率とは、打者が打席に立った際に塁に出る確率を示す指標である。英語では「On-Base Percentage」といい、「OBP」と略される。計算式は「(安打数+四球数+死球数)÷(打数+四球数+死球数+犠飛数)」であり、打率と異なり四球や死球も含めて計算される。出塁率は、打者がアウトにならずに塁に出る能力を総合的に評価する指標であり、近年のセイバーメトリクスにおいて非常に重視されている。一般的に、出塁率.350以上が優秀、.400を超えると非常に優れているとされる。出塁はチームの得点機会を作る最も基本的な要素であり、「出塁率の高い選手はチームの勝利に貢献する」という考え方が広まっている。特に打順の上位打者には、高い出塁率が求められる。四球を選ぶ能力(選球眼)は、単にヒットを打つ能力とは別の価値を持ち、相手投手の球数を増やし疲弊させる効果もある。メジャーリーグでは「マネーボール理論」により出塁率の重要性が再認識され、日本プロ野球でも徐々に評価が高まっている。出塁率長打率を組み合わせたOPS(On-base Plus Slugging)は、さらに総合的な打撃評価指標として用いられる。打率だけでは見えない打者の真の価値を測る上で、出塁率は欠かせない指標となっている。