野球用語辞典

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投手用グラブ

とうしゅようぐらぶ

投手が使用する専用のグローブで、他のポジショングラブとは異なる特徴を持つ野球用具である。最大の特徴は、投球時に球種やグリップが打者に見えないよう、ウェブ部分が深く複雑な構造になっている点である。縦型のポケットが深く設計されており、捕球時のボールの収まりが良く、素早く握り直しができる。また、投手は守備機会が他のポジションに比べて少ないため、捕球性能よりも投球動作の妨げにならないことが重視される。サイズは比較的小さめで、重量も軽量に設計されているものが多い。色については規則で制限があり、白や灰色など打者の視認性を高める色は使用が禁止されている。一般的には黒、茶色、オレンジ系の色が採用される。素材は天然皮革が主流で、手入れを丁寧に行うことで長期間使用できる。近年では合成皮革を使用したモデルも登場しているが、プロの世界では依然として天然皮革製が好まれる傾向にある。各メーカーが独自の技術を投入し、投手のパフォーマンス向上に貢献する製品開発を行っている。