野球用語辞典

← 用語一覧に戻る

故意四球

こいしきゅう

故意四球とは、投手が意図的に四球を与えることで、敬遠や申告敬遠とも呼ばれる戦術である。強打者との対戦を避け、次の打者と勝負するために行われる。従来は、捕手の外側に大きく外れた球を4球投げる必要があったが、2018年のルール改正により、監督の意思表示だけで申告敬遠が認められるようになった。これにより時間短縮が図られたが、賛否両論がある。故意四球を選択する状況としては、一塁が空いていて次打者との勝負が有利と判断される場合、併殺が欲しい場面で一塁走者を置きたい場合、得点圏に走者を進めても次の打者で抑えられる自信がある場合などがある。満塁での故意四球は1点を献上することになるため、極めて稀である。打者にとっては、故意四球は実力を認められた証でもあるが、勝負を避けられることへの不満も生じる。戦術的には合理的な判断である一方、観客にとっては対決を見られないという不満もある。統計的には、故意四球後の打者の成績が期待値より低いとは限らず、必ずしも有効な戦術とは言えないケースもある。