K9
けーないん
K/9とは、投手が9イニングあたり何個の三振を奪えるかを示す指標である。Kは三振を意味し、計算式は「奪三振数÷投球回数×9」で求められる。例えば100イニングで120三振を奪った投手のK/9は10.8となる。この数値が高いほど三振を奪う能力が高い投手と評価される。メジャーリーグでは近年K/9が9.0を超える投手が増加しており、10.0以上なら優れた奪三振能力と見なされる。NPBでは8.0を超えれば高水準とされ、佐々木朗希や山本由伸など現代のエース級投手は9.0以上を記録することもある。K/9の利点は投球回数が異なる投手間でも公平に比較できることである。また奪三振能力の高い投手は守備の影響を受けにくく、ランナーを進塁させるリスクも低いため、FIPなどのセイバーメトリクス指標でも高く評価される。ただし三振狙いの投球は球数が増えやすく、スタミナ面での課題となることもある。K/9は投手の球威とコントロール、決め球の質を総合的に示す重要な指標であり、投手評価における基本データの一つとなっている。