野球用語辞典

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アウトカウント

あうとかうんと

アウトカウントは野球において、そのイニング(回)で現在何人のアウトが記録されているかを示す数値である。野球は攻撃側が3アウトを取られることで攻守交代となるため、アウトカウントは試合の状況を理解する上で最も基本的で重要な情報の一つである。アウトカウントは通常「ノーアウト」「ワンアウト」「ツーアウト」と表現され、英語では0 out、1 out、2 outまたはno out、one out、two outと言う。アウトカウントによって、攻守双方の戦術は大きく変わる。攻撃側はノーアウトワンアウトの場合、進塁打犠牲バントなど、確実に走者を進める戦術を選択することが多い。一方、ツーアウトになると、後がないため積極的に長打を狙う傾向がある。守備側もアウトカウントに応じて守備位置を変更する。例えば、ワンアウト三塁の場面では前進守備を敷き、内野ゴロで本塁アウトを狙うことがある。ツーアウトの場合は、次の打者をアウトにすればイニングが終了するため、長打を警戒した深めの守備位置を取ることが多い。また、二盗や三盗などの盗塁も、アウトカウントによって実行するかどうかの判断が変わる。球審は各プレー後、アウトカウントと走者の位置を明確に示す必要があり、スコアボードにも常にアウトカウントが表示される。試合の流れを理解するためには、イニング、得点、アウトカウント、走者の位置の4つの要素が不可欠である。