得失点差

とくしつてんさ

得失点差とは、チームが獲得した総得点から総失点を引いた数値を指す野球統計用語である。シーズンを通じたチームの攻撃力と守備力のバランスを示す重要な指標であり、プラスの数値が大きいほど強いチームと評価される。得失点差はチームの真の実力を反映する指標として広く認識されており、勝率との相関性が高い。実際、得失点差が大きくプラスのチームは勝率も高く、逆にマイナスのチームは負け越す傾向がある。ペナントレースにおいて同率のチームがある場合、順位決定の基準として得失点差が用いられることもある。また、得失点差から期待勝率を算出するピタゴラス勝率という指標も存在し、チームの運や接戦での強さを分析するために使用される。得失点差がプラスでも勝率が低い場合は、接戦に弱い、または大差試合での得失点が影響している可能性がある。逆に得失点差がマイナスでも勝率が高い場合は、僅差での勝利が多いことを示す。チーム編成や戦略を評価する上で、得失点差は勝敗以上に重要な指標とされることもある。