けん制球
けんせいきゅう
けん制球は投手が塁上の走者をアウトにする、または走者の盗塁を阻止するために各塁へ送球するプレーである。投手は投球動作中でも、走者がリードを取りすぎていると判断すれば、その塁に素早く送球できる。けん制の目的は走者を直接刺すだけでなく、走者のリードを抑制し盗塁を躊躇させる心理的効果もある。特に一塁へのけん制は頻繁に行われ、左投手は一塁を向きやすいため有利とされる。けん制球が悪送球になるとランナーが進塁するリスクもあるため、正確性が求められる。MLBでは2023年からピッチクロック導入とともに、けん制球の回数に制限が設けられ、同じ打者の打席中に2回までとされた(3回目以降は走者をアウトにできなければボークとなる)。この新ルールにより盗塁数が増加し、試合のペースも加速している。日本のプロ野球でも2024年から同様のルールが導入された。けん制球は投手の重要な武器であり、けん制が上手い投手は走者に自由を与えず試合をコントロールできる。