野球用語辞典

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盗塁

とうるい

盗塁とは、走者が打者の打撃行為なしに、自らの判断とスピードで次の塁へ進塁することを指す。英語では「Stolen Base」と呼ばれ、「SB」と略記される。盗塁は走者の走力と判断力、そしてスタートのタイミングが試される積極的な走塁プレーである。盗塁を試みる走者は、投手の投球動作の隙を見計らってスタートし、捕手が送球してくる前に次の塁に到達することを目指す。最も一般的な盗塁は一塁走者が二塁を盗む場合であるが、二塁から三塁への盗塁や、本塁への盗塁(ホームスチール)も存在する。また、二つの塁を同時に盗む「二盗」や、複数の走者が同時にスタートする「ダブルスチール」などの高度な戦術もある。盗塁の成功率は走者のスピードだけでなく、投手の牽制技術、捕手の肩の強さ、二塁手遊撃手タッグの上手さなど、多くの要素に影響される。盗塁は得点圏に走者を進める重要な手段であり、攻撃のリズムを作る効果もある。プロ野球では年間30盗塁以上を記録する選手は俊足として評価され、盗塁王タイトルは走力の証とされる。一方で、盗塁失敗は貴重なアウトを一つ消費するため、成功率が重要な指標となる。