盗塁失敗
とうるいしっぱい
走者が次の塁への盗塁を試みたものの、アウトになってしまうことを指す。盗塁失敗は攻撃側にとって大きな痛手となり、得点機会を失うだけでなく、チームの攻撃リズムを断ち切る結果となる。盗塁が失敗する要因は多岐にわたり、投手の牽制やクイックモーション、捕手の強肩と正確な送球、野手の確実なタッグプレー、走者のスタートの遅れ、スライディング技術の不足などが挙げられる。統計的には、盗塁成功率が75%を超えることが望ましいとされ、それ以下の成功率では盗塁を試みることが逆効果となる場合がある。現代野球では、ビデオ分析により投手のモーションや捕手の送球パターンを事前に研究し、盗塁の成功率を高める努力がなされている。また、盗塁失敗のリスクを考慮し、カウントや走者の状況、試合展開によって盗塁を控える判断も重要である。データ分析の発展により、盗塁の成否が得点期待値に与える影響が定量化され、より戦略的な走塁判断が求められるようになっている。