ホームスチール

ほーむすちーる

ホームスチールは三塁走者が本塁への盗塁を試みるプレーで、野球の中で最も大胆かつ難易度の高い走塁技術の一つである。通常の盗塁と異なり、直接得点につながるため成功すれば試合の流れを大きく変える可能性がある。投手の投球動作やワインドアップの隙、捕手の返球が遅いタイミング、内野手の守備位置などを見極めて実行される。成功には走者の俊足、判断力、スタートの切れ味が求められ、投手と捕手の連携ミスや投球の乱れを突くことが多い。MLBではタイ・カッブやジャッキー・ロビンソンなど歴史的名選手が成功させた記録が残る。日本プロ野球でも福本豊や赤星憲広などの俊足選手が記録している。ただし失敗すれば貴重なアウトカウントを献上し得点機会を失うため、リスクとリターンを天秤にかけた高度な判断が必要となる。現代野球では減少傾向にあるが、成功すれば相手チームに心理的圧力をかける効果も大きい。