野球用語辞典

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アッパースイング

あっぱーすいんぐ

アッパースイングとは、バットを下から上へ振り上げる軌道のスイングを指す。打者はバットヘッドボールの下側から入れ、やや上方向に振り抜くことで、打球に上向きの角度をつける。この打法の最大の特徴は、フライボールや長打を生み出しやすいことである。特にホームランを狙う場面では、打球角度を上げることが重要であり、アッパースイングは効果的な選択肢となる。近年のメジャーリーグでは、フライボール革命と呼ばれる戦術的トレンドにより、アッパースイングが再評価されている。適切な打球角度(25度から35度程度)で打球を飛ばすことが、長打率向上につながるという分析結果に基づいている。ただし、アッパースイングには弱点もある。ボールの上を叩いてしまうとゴロになりやすく、また空振りのリスクも増大する。特に低めの球に対してはミートが難しくなる。日本の野球では伝統的にレベルスイングダウンスイングが推奨されてきたが、近年は打球角度バレルゾーンの概念が導入され、状況に応じたスイング軌道の選択が重要視されている。