野球用語辞典

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打球角度

だきゅうかくど

打球角度とは、打者が打ったボールが地面に対してどの角度で飛び出すかを示す指標である。英語ではLaunch Angle(ローンチアングル)と呼ばれ、度(degree)で表される。打球角度は水平を0度として、上向きをプラス、下向きをマイナスで表す。例えば、ゴロはマイナスまたは0度付近、ライナーは10度から25度程度、フライは25度以上となる。現代野球の分析では、打球角度打撃成績に大きな影響を与えることが明らかになっている。最も効果的な打球角度は25度から35度とされ、この範囲の打球は長打になりやすく、本塁打の確率も高い。この理想的な範囲での打球をバレルと呼び、高い打球速度と組み合わさることで最高の打撃結果をもたらす。打球角度が低すぎるとゴロになり、野手に処理されやすい。逆に高すぎるとフライアウトになりやすく、特に50度を超えるとほぼ確実にアウトになる。メジャーリーグでは、フライボール革命と呼ばれる戦術トレンドが生まれ、意図的に打球角度を上げてフライを打つ打法が推奨されている。日本のプロ野球でも、トラックマンなどの計測機器が導入され、打球角度の最適化が重要視されている。