バレル
ばれる
バレルとは、打球速度と打球角度の両方が最適な範囲にある打球を指す。メジャーリーグの計測システム「スタットキャスト」が定義した指標で、最も理想的な打撃の結果を示す。具体的には、打球速度が98mph(約158km/h)以上で、打球角度が26度から30度の範囲にある打球がバレルとされる。ただし、打球速度がより速い場合は、打球角度の許容範囲も広がる。例えば、打球速度が110mph以上であれば、打球角度が8度から50度の範囲でバレルと認定される。バレルの打球は統計的に非常に高い成功率を示しており、バレル率が高い打者ほど打率、長打率、本塁打数が優れている傾向がある。バレルの打球の約80%がヒットになり、約50%が長打になるというデータもある。バレルを達成するためには、高いスイングスピード、正確なミート、適切なスイング軌道が必要である。現代野球では、バレル率が打者の能力を測る重要な指標として注目されている。日本のプロ野球でもトラックマンが導入され、バレルの概念が普及しつつある。打者はバレル率を高めることを目標として、スイング改造や技術向上に取り組んでいる。