ローンチアングル
ろーんちあんぐる
ローンチアングルとは、打球が打ち出される角度のことで、地面に対して何度の角度でボールが飛び出すかを示す指標である。トラッキングシステム(メジャーリーグのStatcast、日本のTrackman等)により正確に測定可能となり、現代野球の打撃分析において極めて重要な要素となっている。一般的に、ローンチアングルが10度から30度程度の打球が最も安打になりやすく、特に25度から35度付近は長打や本塁打になる確率が高い「理想的な角度」とされる。これより低い角度(5度以下)だとゴロとなり内野手に処理されやすく、逆に高すぎる角度(50度以上)だとフライアウトになりやすい。2010年代のメジャーリーグで「フライボール革命」が起こり、意図的にローンチアングルを上げてホームランを狙う打撃スタイルが主流となった。これにより、アッパースイングを取り入れる打者が増え、本塁打数の記録が更新されていった。ローンチアングルは、スイング軌道、打撃ポイント、バットの入射角度などによって決まり、打者は理想的な角度で打球を飛ばすためにスイングを調整する。また、打球速度とローンチアングルの組み合わせにより、打球の質を総合的に評価することができる。現代の打撃指導では、ローンチアングルを意識したメカニクスの改善が一般的となっている。