野球用語辞典

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イグジットベロシティ

いぐじっとべろしてぃ

イグジットベロシティ(Exit Velocity)とは、打球がバットから離れる瞬間の速度を示す指標である。日本語では「打球初速」とも呼ばれ、マイル毎時(mph)またはキロメートル毎時(km/h)で表される。トラッキングシステムの普及により正確な測定が可能となり、現代の打撃評価において最も重要な指標の一つとなっている。一般的にメジャーリーグ強打者では平均90mph以上、最大では110mph以上の数値を記録する。イグジットベロシティが高いほど安打になる確率が高く、長打の可能性も増す。この指標は打者のスイングスピードバットボールの衝突角度、スイートスポットで捉えたかどうかなど、複数の要素によって決まる。単なるパワーだけでなく、正確なミート技術も高いイグジットベロシティを生み出すために重要である。スカウティングや選手育成において、イグジットベロシティのデータは打撃能力の潜在力を測る客観的指標として活用されている。打球角度と組み合わせた「バレルゾーン」という概念も生まれ、より精密な打撃分析が可能となっている。