野球用語辞典

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打球音

だきゅうおん

打球音とは、バットボールを捉えた瞬間に発せられる音である。「カキーン」という金属バット特有の高い音、「カーン」という木製バット特有の乾いた音など、バットの素材や打球の質によって音色が異なる。優れた打球音は「芯で捉えた証」とされ、スイートスポットボールを打った際に最も良い音が鳴る。打球音の大きさや鋭さは、打球の飛距離や速度と相関関係があり、経験豊富な選手や指導者は音だけで打球の質を判断できる。近年のトラッキング技術の発展により、打球音イグジットベロシティの関係性が科学的に分析されるようになった。プロ野球では「一発の音が違う」といった表現がよく使われ、長距離ヒッターの放つ特徴的な打球音は観客を魅了する要素の一つとなっている。練習においても、打球音は自分のスイングが正確かどうかを判断する重要なフィードバックとなり、理想的な打球音を追求することが打撃技術向上につながる。打球音は単なる音響現象ではなく、打撃の質を示す重要な指標である。