スイートスポット

すいーとすぽっと

スイートスポットとは、バットの打球面において最も効率的にボールに力を伝えられる最適な打撃点のことである。物理学的には、バットの重心と振動の節が重なる位置であり、この点で打球すると手に伝わる衝撃が最小限となり、最大の反発力が得られる。一般的にバットの先端から15〜20センチ程度の位置にあるとされるが、バットの重量バランスや素材によって若干異なる。スイートスポットで捉えた打球は打球音が良く、飛距離が伸び、打者の手にも嫌な衝撃が残らない。スイートスポットの範囲は決して広くなく、プロ選手でも常にこの点で捉えることは難しい。そのため、打撃練習の多くはスイートスポットで打つ確率を上げることに費やされる。バットメーカーは設計や素材の工夫により、スイートスポットを広げる研究を続けている。打者がスイートスポットで打球を捉える技術は、バッティングの基本であり最も重要な要素の一つである。スイートスポットでの打撃は、打撃技術の到達点とも言える。