金属バット
きんぞくばっと
金属バットとは、アルミニウム合金やジュラルミンなどの金属素材で作られた野球用バットのことで、主に高校野球や大学野球、社会人野球で使用されている。金属バットの最大の特徴は、木製バットと比較して反発力が高く、芯を多少外してもボールが飛びやすい点である。そのため、技術がまだ発展途上の選手でも比較的打球を飛ばしやすく、打撃の楽しさを味わいやすい。金属バットで芯を捉えた際には「カキーン」という特徴的な甲高い金属音が響き、これが高校野球の象徴的な音として親しまれている。また、木製バットのように折れることがほとんどなく、耐久性に優れているため経済的でもある。しかし、金属バットは飛びすぎる問題があり、投手の安全や競技バランスの観点から、段階的に規制が強化されてきた。現在では反発係数の上限が定められ、木製バットに近い性能となるよう調整されている。プロ野球では木製バットの使用が義務付けられており、金属バットは使用できない。これは、プロレベルでは打者の真の実力を測るため、また投手の安全を確保するためである。金属バットから木製バットへの移行は、多くの選手にとって大きな壁となっている。