金属バット規制
きんぞくばっときせい
金属バット規制とは、野球において金属製バットの性能や使用を制限するルールや基準のことを指す。1970年代にアルミバットが登場して以来、木製バットに比べて反発力が高く、打球速度が速くなることから、投手の安全性や競技バランスの観点で議論されてきた。日本の高校野球では、打球速度の上昇による危険性を考慮し、2001年から金属バットの反発係数を制限する規制が導入された。具体的には、バットの反発性能を示す「BBCOR値」や「反発係数」に上限が設けられ、従来の高反発バットは使用禁止となった。この規制により、打球速度は抑えられ、投手や内野手の安全性が向上した。また、技術重視の打撃が求められるようになり、単純なパワーだけでなく、正確なミート力やバットコントロールの重要性が増した。アメリカの大学野球でも同様の規制が実施されており、国際的に金属バットの性能基準が統一される動きが進んでいる。プロ野球では伝統的に木製バットのみが使用されているが、アマチュア野球における金属バット規制は、競技の安全性と公平性を保つための重要な施策となっている。