アルミバット
あるみばっと
アルミバットとは、アルミニウム合金を主材料として製造された金属製バットのことである。1970年代に実用化され、木製バットに比べて耐久性が高く、折れにくいという特徴から、アマチュア野球で広く普及した。アルミバットの最大の特徴は、反発力の高さにある。木製バットと比較して「スイートスポット」が広く、芯を外しても比較的強い打球が飛びやすい。また、軽量で振りやすいため、初心者や若年層の選手にも扱いやすいという利点がある。しかし、この高い反発力は打球速度の上昇を招き、投手や内野手への危険性が指摘されるようになった。そのため、2000年代以降、日本の高校野球やアメリカの大学野球では、反発係数を制限する規制が導入された。現在使用されているアルミバットは、低反発仕様となっており、安全性と競技性のバランスが考慮されている。プロ野球では木製バットの使用が義務付けられているため、アルミバットは主に高校野球、大学野球、社会人野球などのアマチュア野球で使用される。技術の進歩により、複合素材を組み合わせた高性能バットも開発されており、競技レベルに応じた適切なバット選択が重要となっている。