イレギュラーバウンド
いれぎゅらーばうんど
イレギュラーバウンドとは、野球において打球や送球がグラウンドでバウンドした際、通常とは異なる予測不可能な方向や高さに跳ねることを指す。この現象は主にグラウンドの不整備や小石、土の凹凸、芝生の継ぎ目などが原因で発生する。イレギュラーバウンドは守備側にとって非常に厄介で、正確に打球を予測していても、突然ボールが変則的に跳ねることで捕球ミスやエラーにつながる。特に内野ゴロの処理時に発生しやすく、野手の顔面や体に当たる危険性もあるため、守備の難易度を大きく上げる要因となる。プロ野球では整備の行き届いたグラウンドが使用されるが、それでも完全には防げない。アマチュア野球や草野球では、グラウンド状態が悪いことが多く、イレギュラーバウンドが頻繁に発生する。野手はイレギュラーバウンドに備えて、低い姿勢を保ち、ボールの正面に入ることで対応する技術を身につける必要がある。また、雨天後や乾燥した日など、天候によってもイレギュラーバウンドの発生率は変化する。イレギュラーバウンドによるエラーは、記録上は野手のエラーとして扱われることが多いが、不可抗力の要素も大きい。野球の醍醐味の一つである予測不可能性を象徴する現象である。