グラウンドシート
ぐらうんどしーと
グラウンドシートとは、野球場のグラウンド面を雨や雪、強い日差しなどから保護するために使用される大型のカバーシートのことである。主にビニール製または防水加工された合成繊維で作られており、降雨時にはマウンドや本塁周辺、内野部分を速やかに覆うことでグラウンド状態の悪化を防ぐ。特に試合中に雨が降り始めた際には、グラウンドクルーと呼ばれる整備スタッフが迅速にシートを展開し、試合の再開可能性を高める。プロ野球の球場では複数のグラウンドシートが用意されており、小雨時用の部分シートから内野全体を覆う大型シートまで段階的に使い分けられる。シートの展開作業は数十名のスタッフが協力して行い、わずか数分で完了する訓練された動きが求められる。試合再開時にはシートを撤去した後、水抜き作業や整地を行ってプレー可能な状態に戻す。また夏季の高温時には逆に芝生の保護や地温抑制のために日除けシートが使用されることもある。