内野
ないや
内野は野球場において四つの塁に囲まれた区域およびその周辺を指し、英語ではインフィールド(Infield)と呼ばれる。具体的には、ホームプレートから一塁、二塁、三塁を結ぶ正方形(実際には菱形に配置される)の内側と、そのすぐ外側の領域を含む。内野の地面は通常、土または人工芝で覆われており、日本のプロ野球では伝統的に土のグラウンドが主流であったが、近年は人工芝の球場も増えている。内野には一塁手、二塁手、三塁手、遊撃手の四人の内野手と投手、捕手が位置し、これら六人の選手が内野の守備を担当する。内野手には、打球への素早い反応、確実な捕球技術、正確な送球能力が求められる。特にゴロの処理は内野守備の基本であり、バウンドの変化に対応しながら確実に捕球し、素早く一塁へ送球してアウトにすることが主な役割である。内野の守備位置は、打者の特性や試合状況によって調整され、前進守備、定位置、後方守備などの戦術的な配置が取られる。また、併殺プレーやバント処理など、内野手同士の連携プレーも重要であり、声掛けやカバーリングによるチームワークが求められる。内野の状態は試合に大きく影響し、雨天時には水溜まりができたり、ボールの転がりが遅くなったりするため、グラウンドキーパーによる整備が重要となる。