三塁手
さんるいしゅ
三塁ベース付近を守備範囲とする野手で、サード(third base)とも呼ばれる。守備番号は5番。右打者の強烈な引っ張りの打球が飛んでくることが多く、「ホットコーナー」という別名がある。瞬発力と強肩が求められるポジションで、鋭い打球への反応速度、遠投力、正確な送球技術が必要となる。特に一塁までの距離が長いため、捕球後すぐに送球できる体勢作りと、強く正確な送球が重要である。守備範囲は三塁線からショート寄りまでと広く、前後の打球にも対応する必要がある。バントシフト時には本塁近くまで前進し、セーフティバントや犠牲バントへの対応も担当する。また、三塁はランナーが得点圏にいることが多いため、本塁への送球や、ランナーのタッグアウトなど、得点に直結するプレーも多い。プロ野球では長嶋茂雄、中村紀洋、松田宣浩などが名三塁手として知られる。近年では守備シフトの多様化により、打者のデータに基づいた柔軟なポジショニングが求められるようになっている。