スペシャリスト

すぺしゃりすと

特定の役割や状況に特化した能力を持つ選手を指す野球用語。最も一般的なのは投手における「左打者専門の左腕リリーフ」や「特定打者への対策要員」などである。代打専門打者、守備固め専門の選手、代走専門の俊足選手なども含まれる。特にリリーフ投手では、左打者に強い左腕投手をワンポイントリリーフとして起用するケースが典型的で、短いイニングで特定の役割を完璧にこなすことが求められる。スペシャリストは出場機会が限られる反面、その局面での成功率が極めて高く、チーム戦術上重要な役割を果たす。近年のMLBでは投手の球数制限やマッチアップ重視の傾向が強まり、スペシャリストの重要性が増している。NPBでも同様の傾向が見られ、特定状況での勝率を上げるために専門特化した選手の価値が認識されている。ただし汎用性に欠けるため、ベンチ枠の制約の中でどのようなスペシャリストを揃えるかは監督の采配の見せ所となる。