野球用語辞典

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守備固め

しゅびがため

守備固めとは、試合の終盤でリードを守るために、守備力の高い選手に交代させる戦術的な選手交代のことを指す野球用語である。主に7回以降の後半イニングで、僅差でリードしている状況において実施されることが多い。守備固めの目的は、相手チームの反撃を最小限に抑え、勝利を確実にすることである。具体的には、打撃は優れているが守備が苦手な選手を、守備専門の選手と交代させることが一般的である。外野手守備範囲を広げるため、俊足の選手を起用したり、内野のゴロ処理能力を高めるために守備の上手い選手を配置したりする。特に重要な場面では、センターラインと呼ばれる捕手、二塁手遊撃手中堅手ポジションに優れた守備力を持つ選手を配置することが重視される。また、外野の深い位置に長打力のある打者を警戒して守備位置を下げることも守備固めの一環である。守備固めは、その後の打席で交代した選手が打席に立つことができなくなるため、試合展開を見極めた上での慎重な判断が必要となる。監督の采配の見せ所であり、適切な守備固めが勝利に直結することも多い。日本プロ野球では伝統的に守備固めが重視される傾向があり、終盤の守備を固めることがセオリーとされている。