バットが折れる
ばっとがおれる
打撃時にバットが破損して折れてしまう現象。木製バットを使用するプロ野球では珍しくない光景であり、打者が芯を外して根元付近でボールを捉えた場合や、内角の厳しい球を詰まって打った際に発生しやすい。バットが折れる主な原因は、木目の方向と打球の当たり方の関係、バット自体の材質や品質、使用による劣化などがある。メイプルバットは硬くて折れにくいが、折れる際には鋭利な破片が飛びやすい特性がある。一方、ホワイトアッシュは柔軟性があり折れやすいが、破片は比較的大きく飛散しにくい。バーチはその中間的な性質を持つ。バットが折れることは打者にとって不本意であり、特に好調時に使用していたバットが折れると精神的なダメージも大きい。安全面では、折れたバット片が野手や審判に当たる危険性があるため、各リーグでバットの品質基準が設けられている。また、打者は複数の予備バットを用意し、試合前に打撃練習で状態を確認する。バットが折れる現象は、木製バットならではの野球の一側面である。