野球用語辞典

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メイプル

めいぷる

カエデ科の広葉樹であるメイプル材は、現代野球において最も人気の高いバット素材の一つである。メイプルバットは2000年代初頭からMLBで急速に普及し、バリー・ボンズなどのスラッガーが使用したことで注目を集めた。メイプル材の特徴は、高い硬度と密度であり、ホワイトアッシュバーチと比較して材質が均一で打球面が硬い。このため、打球の飛距離が出やすく、耐久性にも優れている。一方で、硬い分だけ打球時の振動が大きく、芯を外すと手に響きやすいという特性もある。また、メイプルバットは折れにくい反面、折れる際には鋭利な破片が飛散しやすく、安全面での課題が指摘されることもある。製造工程では、木目の向きや乾燥処理が品質に大きく影響し、高品質なメイプル材の確保が重要となる。日本プロ野球でも多くの打者がメイプルバットを使用しており、各メーカーが独自の加工技術で性能向上を図っている。バット選びにおいて、メイプルは長距離ヒッターに好まれる傾向がある。