ピボットマン

ぴぼっとまん

ピボットマンとは、ダブルプレー（ゲッツー）において中継役を務める内野手、主に二塁手または遊撃手のことを指します。英語のpivot manから来ており、pivotは「回転軸」や「要」を意味します。ダブルプレーでは、最初にボールを捕球した野手から送球を受け、2塁ベースでフォースアウトを取った後、素早く1塁へ転送する役割を担います。この一連の動作を「ピボット」と呼びます。ピボットマンには高度な技術が要求されます。まず、送球を確実に捕球しながら2塁ベースに触れてフォースアウトを成立させる必要があります。次に、走者の激しいスライディングを避けながら、バランスを保ち、正確に1塁へ送球しなければなりません。この際、足さばきが非常に重要で、ベースのどの位置に足をかけるか、どのように体を回転させるかで、送球の速さと正確性が大きく変わります。熟練したピボットマンは、様々な送球に対応できる柔軟性と、走者の突進を巧みにかわす技術を持っています。打球の方向によって二塁手と遊撃手のどちらがピボットマンになるかが決まりますが、両者の連携とコミュニケーションが重要です。日本プロ野球では、井口資仁や菊池涼介など、ピボット技術に優れた選手が名手として知られています。ゲッツー成功率はチームの守備力を測る重要な指標であり、ピボットマンの技術がその成否を大きく左右します。