投球障害

とうきゅうしょうがい

投球障害とは、野球の投球動作に起因して発生する様々な障害の総称です。投球という動作は人体にとって極めて不自然な運動であり、肩や肘を中心に大きな負担がかかるため、投手は様々な障害に悩まされます。代表的な投球障害には、肘内側側副靭帯損傷、肩関節唇損傷、腱板損傷、野球肘、野球肩などがあります。これらの障害は、投球過多、不適切な投球フォーム、筋力や柔軟性の不足、身体の使い方の問題などが複合的に絡み合って発生します。特に成長期の少年野球選手は、骨や軟骨が未発達であるため投球障害を起こしやすく、将来に影響を及ぼす可能性があります。投球障害の予防には、適切な投球数制限、正しいフォームの指導、十分な休養、全身のバランスを考えた体作りが不可欠です。プロ野球では、投球障害による離脱を防ぐため、投手の肩や肘の状態を医療スタッフが常にチェックし、投球数や登板間隔を厳密に管理する体制が整えられています。早期発見と適切な対応が、選手のキャリアを守る上で極めて重要です。