野球用語辞典

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投球数

とうきゅうすう

投球数とは、投手が試合中に投げた球の総数を指す指標である。投手の疲労度や負担を測る最も基本的な数値として重視されている。一般的に、先発投手が完投するには100球から120球程度必要とされ、投球数が増えるほど球威やコントロールが低下する傾向にある。近年の野球では、投手の故障予防と選手生命の延長を目的として、投球数の管理が厳格化されている。特に育成年代では、投球数制限が導入されている大会も増えている。プロ野球でも、若手投手には段階的に投球数を増やすイニング制限が設けられることがある。投球数は、投球回数だけでなく、球数の配分効率も示す指標となる。1イニングあたりの平均投球数が15球以下であれば効率的とされ、20球を超えると非効率とみなされる。投球数が100球を超えると打者の被打率が上昇するというデータもあり、継投のタイミングを判断する材料となる。投手によって投球数の限界は異なり、体力や投球フォームの効率性によって個人差がある。投球数制限は賛否両論あるが、選手の健康管理という観点から重要性が増している。