野球用語辞典

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完投

かんとう

完投とは、先発投手試合開始から終了まで一人で投げ切ることである。通常は9イニング全てを投げることを指すが、延長戦の場合はそれ以上のイニングを投げることもある。完投は投手の体力、技術、精神力の全てが試される偉業とされ、特に完封勝利(無失点での完投勝利)は投手にとって最高の成績の一つである。現代野球では投手の肩や肘への負担を考慮し、球数制限や中継ぎ・抑えの専門化が進んだため、完投数は減少傾向にある。それでも完投は投手の信頼性とスタミナを示す重要な指標であり、チームの勝利に直結する。投手が完投するためには、制球力、球種の多様性、配球の工夫、体力の維持が必要である。また、味方の援護点も重要な要素となる。完投はマウンドを守り続ける投手の誇りでもあり、救援陣を休ませられるという利点もある。近年では登板過多による故障を防ぐため、完投よりも質の高い投球が重視される傾向にある。