中継ぎ
なかつぎ
中継ぎとは、先発投手とクローザーの間をつなぐ救援投手を指す。英語では「Middle Reliever」または「Setup Man」と表記される。中継ぎ投手は主に6回から8回に登板し、先発投手が降板した後にリードを守る重要な役割を担う。特に7回や8回を任される投手は「セットアッパー」と呼ばれ、クローザーにつなぐ重要な橋渡し役となる。中継ぎ投手の役割は多岐にわたり、僅差の試合でリードを守る場面、同点の場面で追加点を許さない場面、ビハインドの場面で失点を最小限に抑える場面など、様々な状況での登板が求められる。中継ぎ投手に必要な能力は、短いイニングで確実にアウトを取る制球力、複数のイニングを投げられるスタミナ、プレッシャーに負けない精神力、そして多様な球種や投球術である。プロ野球では、チームに5~7人程度の中継ぎ投手が在籍し、試合状況に応じて起用される。中継ぎ投手の成績は、防御率、ホールド数、被安打率、奪三振率などで評価される。優秀な中継ぎ投手は、防御率2点台でシーズン60試合以上に登板し、20ホールド以上を記録する。中継ぎ陣が安定しているチームは、先発投手が早めに降板しても試合を優位に進められ、勝率が高くなる傾向がある。逆に、中継ぎ陣が崩壊すると、先発投手の好投が無駄になり、チーム全体の成績が低迷する。近年では、中継ぎ投手の重要性が広く認識され、ホールドという記録で彼らの貢献が評価されるようになった。