ブルペン
ぶるぺん
ブルペンとは、投手が試合前や試合中に投球練習を行う専用エリア、または救援投手陣全体を指す言葉である。英語では「Bullpen」と表記される。球場のブルペンは通常、外野席の脇や外野フェンス外側に設置されており、マウンドと本塁が設けられて実戦に近い環境で投球練習ができるようになっている。試合中、救援投手はブルペンで待機し、監督やコーチからの指示があれば投球練習を開始して登板に備える。この投球練習のことを「ブルペンで肩を作る」「ブルペンで温める」などと表現する。ブルペンという名称の由来には諸説あり、雄牛の囲い場を意味する「Bull Pen」から来ているという説や、かつて外野フェンスにブルダラム社のタバコ広告があったことに由来するという説がある。また、「ブルペン」という言葉は、救援投手陣全体を指す場合もあり、「ブルペン陣」「ブルペンが厚い」「ブルペンが崩壊」などの表現で用いられる。ブルペンの充実度はチームの戦力を測る重要な要素であり、優秀な救援投手が揃っているチームは「ブルペンが盤石」と評価される。ブルペン投手の管理は、投手コーチの重要な仕事の一つであり、各投手の調子や疲労度を把握し、適切なタイミングで起用することが求められる。また、ブルペンデーと呼ばれる、先発投手を置かずにブルペン投手だけで試合を組み立てる戦略も近年注目されている。ブルペンは、試合の勝敗を左右する救援投手の準備と調整の場であり、チーム戦略の要となる重要な施設である。