肩を作る
かたをつくる
投手がシーズン開始に向けて、または登板に向けて、投球に耐えられる肩のコンディションを段階的に整えていくプロセスを指す。キャンプインから実戦投球までの準備期間において、徐々に投球数や強度を上げていくことで、肩や肘の筋肉、腱、靭帯を投球に適応させる。急激に投球数を増やすと故障のリスクが高まるため、計画的なトレーニングプログラムが組まれる。プロ野球では、オフシーズン明けの2月から3月にかけて、ブルペン投球、シート打撃、オープン戦と段階を踏んで肩を作っていく。また、怪我から復帰する投手にとっても、肩を作るプロセスは特に重要で、リハビリテーションの一環として慎重に行われる。中継ぎ投手や抑え投手も、試合前のブルペンで肩を作り、登板に備える。肩を作る過程で痛みや違和感が出た場合は、無理をせず休養を取ることが長期的なパフォーマンス維持につながる。投球制限やイニング制限も、若手投手の肩を作るための重要な管理手法である。