ブルペンデー
ぶるぺんでー
ブルペンデーとは、従来の先発投手を立てずに、複数の救援投手を継投させて試合を組み立てる投手起用戦略を指す。英語では「Bullpen Day」または「Opener Strategy」と表記される。この戦略は2010年代後半にメジャーリーグで広まり、日本プロ野球でも徐々に採用されるようになった。ブルペンデーの目的は、先発ローテーションに穴が空いた際の代替策、主力打線との対戦回数を減らす戦術、投手の疲労管理など多岐にわたる。典型的なブルペンデーでは、初回に1~2イニングだけ投げる「オープナー」と呼ばれる投手から始まり、その後複数の救援投手が2~3イニングずつ投げて試合を完成させる。この方法により、打者は同じ投手に複数回対戦することが少なくなり、投手有利の状況を作り出せる。また、先発投手が不足している場合や、特定の相手打線に対する対策としても有効である。ブルペンデーの課題は、多くの救援投手を使用するため、ブルペン陣全体の疲労が蓄積しやすいこと、翌日以降の投手運用に影響を与える可能性があることである。そのため、ブルペンデーは計画的に設定され、前後の試合での投手起用とのバランスが重要となる。日本プロ野球では、先発投手の層が厚いチームが多いため、ブルペンデーの採用は限定的であるが、今後の投手運用の多様化に伴い、増加する可能性がある。ブルペンデーは、従来の投手起用の常識を覆す革新的な戦略として注目されている。