クローザー
くろーざー
クローザーとは、試合の最終回である9回にリードを守って試合を締めくくる役割を担う救援投手を指す。英語では「Closer」と表記され、日本語では「抑え投手」「守護神」「ストッパー」とも呼ばれる。クローザーはチームで最も信頼される救援投手であり、僅差のリードを守る最も重要な場面で登板する。クローザーに求められる能力は、絶対的な球威、打者を圧倒する決め球、プレッシャーに負けない強靭な精神力、そして安定した制球力である。クローザーは主に9回の守備から登板し、通常1イニングを投げて試合を終わらせる。3点差以内のリードで登板して試合を締めくくれば「セーブ」が記録される。プロ野球では、優秀なクローザーはシーズンで30セーブ以上、防御率2点未満、セーブ成功率85パーセント以上を記録する。クローザーの安定感は、チームの勝率に直結し、クローザーが不安定だと僅差のリードを守り切れず、勝ち星を落とす原因となる。そのため、クローザーの確立はチーム作りにおいて最優先事項の一つである。クローザーは通常、速球派の投手が多く、150キロを超える剛速球やフォークボール、スライダーなどの決め球を武器とする。また、クローザーは連投が多くなる傾向があり、疲労管理が重要な課題となる。近年では、クローザーの起用法が多様化し、8回から登板する場合や、最重要場面で早めに起用する戦略も見られる。クローザーはチームの最後の砦として、ファンからも大きな期待と注目を集める存在である。