被安打率
ひあんだりつ
投手が1試合あたり何本の安打を打たれているかを示す指標で、被安打数を投球回数で割って9を掛けた数値。9イニングあたりの被安打数として表され、投手の安打を許さない能力を測る重要な指標の一つである。一般的に被安打率が8.0以下であれば優秀な投手とされ、6.0以下であれば非常に優れた投手と評価される。被安打率は防御率と相関関係にあるが、必ずしも一致するわけではない。例えば、ランナーを出しても得点を許さない粘り強い投球をする投手は、被安打率が高くても防御率は低く抑えられる場合がある。逆に、被安打率が低くても四球が多い投手は、走者を溜めやすく失点につながりやすい。被安打率は投手の奪三振能力、制球力、打たせて取る能力などを総合的に反映する指標であり、スカウトやフロントが投手を評価する際の重要なデータとなる。近年のセイバーメトリクスでは、WHIP(投球回あたりの被安打と与四球の合計)と合わせて、より詳細な投手評価が行われている。