与四球率

よしきゅうりつ

投手が9イニングあたりに与える四球の数を示す指標。計算式は「与四球数×9÷投球回数」で算出される。投手の制球力を測る重要な指標の一つであり、数値が低いほど制球力が優れていることを示す。プロ野球では与四球率が3.0以下であれば優秀とされ、2.0以下なら非常に制球力が高い投手と評価される。四球は相手に無償で走者を与えることになるため、失点のリスクを高める要因となる。特にランナーを背負った状態での四球は、押し出しによる失点や、大量失点の起点となることが多い。与四球率が高い投手は、たとえ奪三振率が高くても、試合を安定して作ることが難しく、イニングを食えない傾向にある。逆に与四球率が低い投手は、打たれても最小失点で抑えられる可能性が高く、完投能力も高い。近年のセイバーメトリクスでは、WHIPという指標で被安打と与四球を合わせた数値も重視されており、投手の総合的な能力評価に用いられている。