野球用語辞典

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暗黙のルール

あんもくのるーる

野球における暗黙のルールとは、公式規則には明文化されていないものの、プロ・アマを問わず長年の慣習として守られてきた行動規範やマナーのことを指す。これらは野球の精神や相手への敬意を表現するものとして発展してきた。代表的な例として、大量リードの際に盗塁やバントなどの小技を使わない、相手投手が完全試合や完封を狙っている終盤でバントを試みない、打者が見逃し三振を取られた際にバットを投げつけないなどがある。また、試合中に相手チームのサインを盗むことや、ホームランを打った後に派手なガッツポーズやダイヤモンドを一周する際にゆっくり走ることも暗黙のルール違反とされることがある。これらの不文律は時代や文化によって変化しており、特に近年のMLBでは若手選手を中心に伝統的な暗黙のルールに対する挑戦や議論が活発化している。日本プロ野球では依然として重視される傾向にあるが、勝負の世界において何が適切かという議論は継続している。