完全試合
かんぜんじあい
完全試合(パーフェクトゲーム)とは、投手が一人の走者も出塁させることなく試合を完了させる、野球における最高峰の記録である。27人の打者を全て完璧にアウトにする必要があり、安打はもちろん、四球、死球、失策による出塁、打撃妨害、走塁妨害なども一切許されない。ノーヒッターよりもさらに達成困難で、メジャーリーグの歴史でも100試合程度、日本プロ野球では極めて稀な記録となっている。完全試合を達成するには、投手の圧倒的な能力だけでなく、野手陣の完璧な守備、そして運も必要とされる。試合終盤になると、ベンチもファンも固唾を飲んで見守り、最後のアウトが取れた瞬間には球場全体が熱狂の渦に包まれる。歴史的には、ドン・ラーセンが1956年のワールドシリーズで達成した完全試合が最も有名である。日本プロ野球では、沢村栄治以来数人の投手のみが達成しており、投手として最高の名誉とされる。完全試合を達成した投手は、永遠に野球史にその名を刻むことになる。